紫陽花に学ぶこと。
毎日、散歩道で通るお庭の紫陽花がとても美しくて、立ち止まって見ているのですが、先日また見ていたら家主さんが家から出てきて「紫陽花持ってく?」と。
もちろん「はい!」と答えていただいたのが写真の紫陽花。同じ株から様々な色の紫陽花が。本当に美しいんです!
日に日に色が濃くなってとても魅力的。
ジメジメした梅雨も、紫陽花を見ていたら心和みます。
コロナで自粛している間、スマートフォンを見る時間が多くなりました。いいのかわるいのか・・・・
そしていつのまにか自分はあまり投稿せず、見るばかりです。そして、考えることが増えました。
最も気になっているのはアメリカの人種問題。私は学生時代に、この人種、人権問題を学びました。
悲惨な映像を授業でたくさん見ました。その歴史、映像があまりに悲惨なので、同時に受講していた英米演劇にもはまりました。そこで学んだのはシェイクスピア。たくさんの台本を読みました。
そこには「人間」が描かれており、私は今でも読み返したりします。
それから、図書館でたくさんの詩を読みましたが、心打つ詩は作者の名前がありませんでした。「ある奴隷の詩」と書かれているのです。そして、そのときはフランシスコ・デ・ゴヤの絵にもはまっていました。
図書館で毎日画集を見ました。恐ろしい絵ばかりでしたが、なぜか見たいという衝動に駆られ、時間があると見ていました。今思うと、学んでいた事とつながる何かを感じていたのだと思います。
『この悲しむべき時代の重圧に、われわれは耐えてゆかねばなりません。われわれは、言うべきことではなく、感じていることを言いましょう』
シェイクスピア「リア王」より
約20年前の学生時代を思い出すきっかけになったのが、日々のニュース。
ずっと昔に学んでいた事が、今現在目の前で起こっている。
簡単に口にできない、でもとどめておくことも出来ません。なぜなら、私自身も人間だから。
私は日本人で黄色人種だから、黒人と白人の問題に関係ないなんていえません。
同じ、人間。同じ人類だと思うから。
遠く離れた、行ったことのない国のことですが、ニュースを見るたびに悲しみで、心が締め付けられるような気持ちになります。自然がときに恐ろしいように、人間もまた恐ろしい。人間も、自然の一部だと思うからです。
昔、ある新聞記事で紫陽花の事が書かれていました。
土によって色が変わり、群れて咲く様子が人間のようだと。
私は土によって、アルカリ性とか酸性とかで、色が決まるのだと思っていました。
でも、近所に咲くこの紫陽花は同じ土でも色が違っていたんです。
この紫陽花は、自分がピンクだからだとか青だからと喧嘩はしません。一緒に仲良く咲いて、美しかった。私たちに様々な色があるからこそ美しいのだと教えてくれているように思いました。
紫陽花を分けてくれた家主さん、この記事を書くきっかけをくれてありがとうございます。
この映画は10代の頃に見た映画です。わかりやすく、深く考えさせられます。